Q. エステサロンの在庫は、どう管理すればいい?
エステサロンでは、施術に使う化粧品・商材と、顧客へ販売する店販商品を分けて品目登録し、数量と単価を管理します。定期的に棚卸しを行い、在庫数量と在庫金額を確認すると、施術用と販売用の在庫状況を整理しやすくなります。
エステサロンでは、フェイシャルやボディの施術で使うオイル・クリームなどの化粧品と、お客様に販売する店販化粧品の両方を扱うことがあり、同じブランドの商品が施術用と販売用の両方にある場合もあります。この記事では、施術用の商材・消耗品・店販商品をどう分けて管理するかを中心に、エステサロン全体の在庫管理の進め方を整理します。化粧品そのものの数え方や在庫金額の基本は、関連記事「化粧品の在庫管理方法」で解説しています。
エステサロンで管理する主な商材
エステサロンの在庫は、「施術用の化粧品・商材」「施術で使う消耗品」「店販商品」の3つに分けると整理しやすくなります。施術用の商材は施術で使った分が材料費になり、店販商品は販売した分だけ減るというように、減り方も数字の意味も異なるためです。
- ・施術用の化粧品・商材:クレンジング、オイル、クリーム、ジェル、パック・マスクなど
- ・消耗品:シート、コットン、ガーゼ、使い捨てのショーツやスリッパなど
- ・店販商品:化粧水、美容液、クリームなど、お客様に販売する化粧品
タオルやガウン、美容機器のように繰り返し使う備品は、施術のたびに減る商材とは性質が異なります。在庫として数えるかどうかは店舗で決め、数える場合も商材とは分けておくと、在庫金額の変化を読み取りやすくなります。
施術用と販売用を分けて管理する理由
エステサロンで施術用と販売用の在庫を分けるのは、同じ化粧品でも「施術で使った分」と「販売した分」では、在庫が減った理由も、数字を確認する目的も異なるためです。分けずに管理すると、在庫が減ったときに、施術で使ったのか販売したのかを区別しにくくなります。
施術で使った分は、施術メニューにかかる材料費として見ます。販売した分は、店販商品の売上と仕入れの関係として見ます。両者が1つの品目に混ざっていると、施術メニューの材料費も、店販商品の在庫数も読み取りにくくなります。
同じブランドの商品は「業務用」と「店販用」で別品目にする
同じブランド・同じ名前の化粧品でも、施術で使う業務用と販売用の商品は、別の品目として登録すると管理しやすくなります。業務用は大容量の容器から施術ごとに少しずつ使い、店販用は1個単位で販売するなど、容量や単価、数え方が異なる場合があるためです。
- ・「〇〇クリーム(業務用)」:施術用のカテゴリーに登録し、使いかけは残量の目安で数える
- ・「〇〇クリーム(店販)」:店販商品のカテゴリーに登録し、未開封の個数で数える
店販商品をテスターやサンプルとして開封した場合や、施術用に回した場合は、販売用の在庫から外して扱うと、店販商品の在庫数と実際に販売できる数がずれにくくなります。どの時点で振り替えるかは、店舗内でルールを決めておきます。
オイル・クリームなど大容量の施術用商材の数え方
業務用のオイルやクリームは、ボトルやジャーの単位で数え、使いかけのものは残量の目安を小数で記録すると、継続して棚卸ししやすくなります。1本を多くの施術で少しずつ使うため、使用中の容器が在庫として残り続けやすいからです。
- ・未開封のボトル → 1
- ・半分程度残っているボトル → 0.5
- ・4分の1程度残っているボトル → 0.25
ポンプ式の容器などは中身が見えにくいため、どの状態を0.5とするかを店舗で決めておくと、数える人による差が出にくくなります。これは実際に量を測った値ではなく、毎回同じ基準で数えるための目安です。重さを量って記録する方法もありますが、どちらの場合も同じ方法を続けることが大切です。
シート・コットンなど消耗品の管理
シートやコットン、使い捨てのショーツなどの消耗品は、箱やパックの単位で数えて在庫として記録しておくと、施術にかかる材料費を把握しやすくなります。1点あたりの単価は低くても、施術ごとに使う数が多い消耗品は、月単位で合計すると無視できない金額になることがあります。
消耗品が想定より早く減っていると感じたときは、棚卸しの数量だけでなく、その期間の仕入れや施術数もあわせて確認します。棚卸しの数量が前回と同じでも、その間に補充している場合があるためです。
在庫金額は施術用と店販用に分けて見る
エステサロンの在庫金額は、施術用と店販用に分けて合計すると、それぞれの在庫がどれだけの金額になっているかを確認しやすくなります。単価の高い店販化粧品を多く持っている場合、全体の合計だけを見ると、施術用と店販用のどちらで在庫が増えたのかが分かりにくくなるためです。
以下は、計算の仕組みを示すための架空の例です。
- ・施術用オイル(業務用):1本6,000円 × 1.5本 = 9,000円
- ・施術用クリーム(業務用):1個8,000円 × 0.5個 = 4,000円
- ・フェイシャルシート:1箱1,500円 × 2箱 = 3,000円
- ・店販美容液:1個4,000円 × 6個 = 24,000円
この例では、施術用の合計は16,000円、店販用は24,000円です。施術用と店販用を分けて合計すると、在庫金額の内訳が分かりやすくなります。数値は計算方法を示すための仮のもので、業界平均や推奨値ではありません。
棚卸しは置き場所ごとに順番を決める
エステサロンの棚卸しは、施術室にある使用中の商材、バックヤードにある未開封の在庫、店頭に並べている店販商品のように、置き場所ごとに順番を決めて数えると数え漏れを防ぎやすくなります。施術用の商材が複数の施術室に分かれて置かれている場合は、どこに何があるかを品目リストに書いておくと便利です。
月ごとに在庫金額を比較したい場合は、毎月できるだけ同じタイミングで棚卸しを行います。棚卸しの基本的な手順は関連記事「美容サロンの棚卸しのやり方」、持つ数量の考え方は「美容サロンの適正在庫の決め方」で解説しています。
Excelで管理する場合
品目数が少ないエステサロンであれば、Excelでも在庫を管理できます。品目・区分(施術用/店販)・単価・数量の列を作り、在庫金額を計算式で求めれば、施術用と店販用の合計も確認できます。
一方で、業務用と店販用の品目が増え、棚卸し結果の転記や集計に時間がかかるようになった場合は、専用ツールを検討する一つの目安になります。現在の方法で無理なく続けられていれば、切り替える必要はありません。
Beautockでできること・できないこと
Beautockは、美容サロン向けの材料費・在庫・原価・粗利管理クラウドです。エステサロンでも、施術用の化粧品・消耗品・店販商品を品目として登録し、カテゴリーで分けて、数量・単価・在庫金額を管理できます。棚卸しはスマートフォンから入力でき、使いかけのボトルを0.5のような小数で記録できます。
一方で、POS連携、EC在庫との連携、販売や施術のたびに在庫を自動で減らす機能、バーコードでの読み取り、自動発注、複数店舗での在庫共有には現在対応していません。店販商品を販売した数は自動では反映されないため、棚卸しで数えた数量を入力して管理します。
まとめ
エステサロンの在庫管理は、施術用の化粧品・商材、消耗品、店販商品を分けて品目を整理することが基本です。同じブランドの商品でも業務用と店販用は別品目にし、大容量の商材は目安の割合で数え、在庫金額を施術用と店販用に分けて確認すると、それぞれの在庫状況を整理しやすくなります。
よくある質問
Q. 施術用と店販用で同じ商品を扱っている場合はどう管理しますか?
A. 業務用と店販用を別の品目として登録する方法があります。施術用は使いかけを残量の目安で数え、店販用は未開封の個数で数えるなど、数え方も分けておくと在庫を確認しやすくなります。
Q. 店販商品をテスターとして開封した場合はどうしますか?
A. 販売用の在庫から外して扱うと、店頭で販売できる在庫数とずれにくくなります。どの時点で振り替えるかを店舗内で決めておくと、担当者が変わっても同じ扱いを続けやすくなります。
Q. エステサロンの在庫管理と、化粧品の在庫管理は何が違いますか?
A. 化粧品の在庫管理は、化粧品そのものの数え方や在庫金額の基本が中心です。エステサロンの在庫管理では、それに加えて施術用の商材・消耗品・店販商品の区分や、業務用と店販用の分け方など、業態全体での整理が必要になります。
Q. Beautockはエステサロンでも使えますか?
A. はい。施術用の化粧品・消耗品・店販商品を品目として登録し、数量・単価・棚卸し・在庫金額を管理できます。ただし、POS連携や、販売・施術のたびに在庫を自動で減らす機能には現在対応していません。
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