Q. カラー1回分の薬剤原価は、どう計算する?
1剤と2剤それぞれについて「仕入れ値÷内容量」で1gまたは1mlあたりの単価を出し、1回の施術で使う量を掛けて合計します。前処理剤などを使うメニューは、同じ方法で金額を足します。
カラーは1剤と2剤を混ぜて使い、塗る量も髪の長さや範囲によって変わるため、1回あたりにいくら材料がかかっているかをつかみにくいメニューです。この記事では、カラー剤の仕入れ値と内容量から1gあたりの単価を出し、1回の施術で使う量からメニューの薬剤原価を求める手順を整理します。メニュー原価・粗利の基本は、関連記事「美容室のメニュー原価はどう計算する?」で解説しています。
カラー剤の原価は「1gあたりの単価×使用量」で求める
カラー1回分の薬剤原価は、使う薬剤ごとに1gまたは1mlあたりの単価を出し、施術で使う量を掛けて合計すると求められます。チューブやボトルの単価のままでは、1回にどれだけ使ったかと結び付かないため、まず内容量で割って使用量の単位にそろえます。
1gあたりの単価
仕入れ値 ÷ 内容量(g)
1回分の薬剤原価
1剤の単価 × 1剤の使用量 + 2剤の単価 × 2剤の使用量
2剤(オキシ)はmlで内容量が表示されていることが多いため、2剤は1mlあたりの単価で計算します。どの単位で計算する場合も、単価と使用量の単位をそろえることが大切です。また、税込・税抜のどちらの仕入れ値で計算するかを決め、すべての材料で同じ扱いにしておくと、メニュー同士を比べやすくなります。
使用量は混合比と塗る範囲から決める
1回の使用量は、まず1剤の量を決め、製品ごとに指定されている混合比から2剤の量を求めると整理しやすくなります。混合比は製品や用途によって異なるため、店舗で使っている製品の指定を確認して登録します。
塗る量は、同じカラーメニューでも施術内容によって変わります。毎回の量を量るのは負担が大きいため、メニューごとに標準的な使用量を決めて原価の目安にする方法が続けやすいでしょう。
- ・根元のリタッチ:塗る範囲が狭く、使用量が少ない
- ・全体染め:髪の長さや毛量によって使用量が大きく変わる
- ・ダブルカラー・ハイライト:複数の薬剤を使うため、薬剤ごとに分けて計算する
カラーメニューの原価の計算例
以下は、計算の仕組みを示すための架空の例です。混合比や使用量、価格は説明のための仮の値で、推奨値や業界平均ではありません。
- ・1剤:80gで1,200円 → 1gあたり15円 × 60g = 900円
- ・2剤:1,000mlで800円 → 1mlあたり0.8円 × 60ml = 48円
- ・前処理剤:200mlで2,000円 → 1mlあたり10円 × 5ml = 50円
- ・1回分の薬剤原価の合計:998円
このメニューの売価を8,000円とすると、粗利は8,000円-998円=7,002円、粗利率は約87.5%です。この例では1剤が原価の大部分を占めているため、1剤の使用量や単価が変わると、メニュー原価への影響も大きくなることが分かります。
余った薬剤や塗り直しは原価にどう含めるか
混ぜたあとに余って捨てた薬剤や塗り直しで追加した薬剤は、メニューの標準原価に含めるかどうかを店舗で決めておきます。標準原価は「通常の施術で使う量」の目安として扱い、余りや追加の分は店舗全体の材料費で確認するという分け方もあります。
メニュー原価は標準的な使用量にもとづく目安のため、メニュー原価を積み上げた金額と、棚卸しから求める店舗全体の材料費は一致しないことがあります。差が大きくなる月が続く場合は、標準使用量が実際の使い方とずれていないか、余りの廃棄が増えていないかを見直すきっかけになります。
仕入れ値が変わったら単価を更新する
カラー剤の仕入れ値が変わったときは、1gあたりの単価を更新すると、そのカラー剤を使うメニューの原価がまとめて変わります。単価が古いままだと、実際より低い原価で粗利を見てしまうことがあります。値上がりの影響の確かめ方は、関連記事「仕入価格が上がったら材料費率はどう変わる?」で整理しています。
在庫管理と原価計算で品目をそろえる
原価計算に使うカラー剤の品目は、棚卸しで数える品目と同じものにしておくと、単価の更新が一度で済みます。色番号ごとの登録や使いかけの数え方は、関連記事「美容室のカラー剤の在庫管理方法」で解説しています。
Beautockでできること・できないこと
Beautockでは、カラー剤を材料として登録するときに単価と内容量(gやmlなど)を入れると、1gや1mlあたりの単価が表示されます。メニューに使う材料と使用量を登録すると、メニュー原価・粗利・粗利率が計算され、粗利率順・粗利額順の利益ランキングでメニューを比べられます。内容量が未設定の材料は原価に含められないため、画面に注意書きが表示されます。
一方で、施術ごとに実際に使った量を記録する機能、POS連携、施術のたびに在庫を自動で減らす機能には現在対応していません。メニュー原価は、登録した標準的な使用量にもとづく目安です。14日間の無料トライアル(開始時にクレジットカードの登録が必要)で、自店舗のカラーメニューの原価を試算できます。
まとめ
カラー剤の原価は、1剤・2剤それぞれの1gまたは1mlあたりの単価を出し、混合比と塗る範囲から決めた使用量を掛けて合計すると求められます。標準的な使用量で目安の原価を出し、余りや塗り直しは店舗全体の材料費とあわせて確認すると、カラーメニューの粗利を考えやすくなります。
よくある質問
Q. 2剤(オキシ)も原価に含めますか?
A. 含めます。1剤に比べて1mlあたりの単価が低いことが多くても、毎回使う材料のため、1回の使用量から金額を出して合計します。前処理剤や後処理剤を使うメニューでは、それらも同じ方法で加えます。
Q. 使用量は毎回量る必要がありますか?
A. 毎回量る必要はありません。メニューごとに標準的な使用量を決めて目安の原価を出し、実際との差は店舗全体の材料費の推移とあわせて確認する方法が続けやすいでしょう。
Q. 余って捨てた薬剤はどう扱いますか?
A. メニューの標準原価に含めるかどうかを店舗で決めます。含めない場合も、余りの廃棄は店舗全体の材料費に表れるため、メニュー原価の合計と材料費の差として確認できます。
Q. カラーメニューの原価率は何%が目安ですか?
A. 一律の目安はありません。使う薬剤やメニューの価格設定によって変わるため、自店舗のメニュー同士を同じ計算方法で比べ、単価や使用量が変わったときの変化を見ることをおすすめします。
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